「おいで、ゆや」
「いえ…あの、そこにですか?」
「? 勿論」
(ああ、どうしてこんな事に――…)
心の中で嘆きながらも、ゆやはほたるが示す『そこ』にちょこんと座る。
のん気に胡坐をかくほたるの足元に。
「あ、あの!ほたるさん…」
「んー?」
当然の事ながら丁度ほたるの体に包まれる形になってしまう訳で、
ゆやは物凄く緊張していた。
「最近、どうして私なんかに構うんですか…?」
「………んー…面白いし……」
「え…そ、そうですか…(!?)」
(うー…やっぱ怖いよー…!)
ほたるの仏教面から、段々緊張は恐怖に変わりつつある。
二人の会話は続く。
「あー……やりたい……(マジ可愛い、ヤりたい)」
「!!?(殺りたい!?)」
ゆやの中の恐怖は確信へと変わった。
「ねー…ゆやは痛いの我慢できる?(やっぱ初めてだよね)」
「!!?(やっぱ殺す気!?)」
ほたるの腕の力が強まる。
「ねえ、できる?」
「あ、い、いえ…そ、それは…(ガタガタ)」
「噛んでいい?(耳を)」
「!!?(噛み殺される!?)」
ゆやが勘違いしていると知らずほたるは続ける。
「ねえ、いいよね。」
「ひっ…ひぃ―――!!(誰か助けて―!)」
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