「承太郎ッ♡」
「…………」
「ほんとうに心配したんだから…でも今日からお家へ帰るのね♡」
「…………」
「おいしいもの たくさんつくってあげるね♡
パパもアヴドゥルさんも一緒だし、ママはりきっちゃう♡」
「………おじいちゃんは大丈夫なのか」
「え?…ああ、義手のことね♡
きっと大丈夫よ、SPW財団の人たちが直してくれるそうだから」
「……そうか」
「承太郎ったら優しいのね……キャ―――♡パパに今のこと言っちゃおう♡」
「
やかましいッ!
あのジジイの指引っこ抜いたのは俺だから――」
「罪悪感感じてるのね承太郎。本当にいい子だわ♡」
――フツー祖父の(義手とはいえ)指引っこ抜いたら心配するだろーが。
いや、指自体フツー引っこ抜かんが……ノリでやっちまったもんは仕方が無い。
「で、承太郎、今夜何が食べたい?」
「和食」
「いつも和食じゃない♡たまには洋食もいいんじゃない?」
「…お袋に任せる」
「はァ――い♡じゃあ両方つくっちゃうからね♡」
「…………」
「あっ、でもアヴドゥルさんってカレー好きそうな感じよね♡
ジャガイモ買ってこなきゃ!承太郎、一緒に買いに行きましょう♡」
「……やれやれだぜ」
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