どきどき、どきどきどき。
ワタクシ心臓が張り裂けそうなくらいムネキュンを体験しているので御座います。
(いや、ムネキュンと呼べるのかは知らん)
しかも悔しいことに、あの野郎に。あんちくしょうに。
「ロマンスだね」
「はあ――――――――〜〜〜〜〜〜っ?」
「……何や、その『はあ?』の長さは…」
「な・に・がッ!ロマンスやの!」
――それ、くらえデコピン。
「あだッ痛っ!痛いよマリーちゃん!デコも痛いけど心が痛い!」
「少しお黙りなさい、この怪盗」
「何それ!この怪盗て!怪盗って悪口なんか!?」
「お・だ・ま・りっちゅーの。大体何で此処におるん?スパル……」
「わーッバレる!人様にバレる!大声で呼ばんといて!」
「いつ大声で呼んだ!こんな深夜に大声出すかーッ」
「今出しとるやん!現在進行形で!」
――こほん。
「とにかく私服&バレたくないっちゅー事はプライベートやろ」
「まあな☆でも俺はええけどマリーちゃん何でこんな夜遅く」
「ええの!最近夜のお散歩が好きやのっ」
「そんなツンツンせんでも……でも危ないで?俺はええけど」
「あんたなあ…何やのさっきから俺はええ俺はええて!」
「だって事実やもん。俺は強いから何かあっても平気だけどマリーちゃんはかよわい乙女やもんなー」
「だから危ない言うの?」
「うん。」
「だからこうしてついてくるん?」
「うん。」
――はぁ、犬神君が居たらどうなる事か。
「とにかく夜の運命的な出会いはロマンスやねん」
「運命……か?待ち伏せしてたんちゃうの?」
「なッ!失礼な子やなぁ――!!」
「まあええけど…もう家着いちゃうし…」
「うわ早。楽しい時間っちゅーのは早く過ぎるもんやなあ」
「つか一緒だったのたった数メートルやん」
「あーあー聞こえませ―――ん。じゃ、マリーちゃん」
「んー?」
「………それいッ!!」
「な!!?」
―――ぎょっとした。
「
ななな何しとるん怪盗――!!
」
「何てお別れのハグハグを」
「はぐはぐてアホかあー!!今世の別れちゃうんやぞ――!!」
「いいのいいの、ちょっと別れる時こそ大ゲサにぎゅーっとするのがアメリカ式」
「
あんた何人!!
放せ放せはなせはなせや――め――や――――ッ」
「あーもー……さっきから近所迷惑やでマリーちゃん」
「誰のせいやと思っとんの―――!!」
――なんかぎゃーぎゃー言ってたら。
「しゃーないなー、犬神君に起きられちゃったら面倒やし…」
「ぬあッ!?」
「ほなそういう事で!また今度な――っ」
「ま、待ちやコラ――ッ!」
「コラ――ッ」
「コラーッ」
「………」
犬神君によろしくなと言い残し、奴は去って行きました。
ええ、どんなに悔しかったことか。
華の乙女の心臓が鳴りっぱなしなんですもの。
どきどき、どきどきどき。
それでも夜のお散歩はやめられんという、お馬鹿なワタクシで御座います。
―――――――――――――――
奴が盗んだのはあなたの心です!(カリオストロの城っぽく)
1巻のロリコンお兄さんが素敵だと思う(待て)
ゲルマリもスパマリも好きなんだあーという魂の叫び。
にしてもこのコンビだと会話が明るくて楽しい・・!
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