「はうー……圭一君…」

「心配すんなって」
















「本当に治ったのかな?…かな?」

「おう!見ての通り完全回復だ!!」



グッと片腕でガッツポーズをしてみせると、ようやくレナはにぱーっと笑って見せた。
――どうやらここ数日、心から俺の風邪を心配してくれていたようだ。



「わあ、じゃあ今度また二人で宝探し行こうね!」

「はは、ひょっとして俺が治るまで待ってたのか?」

「うん!だから久しぶりなの。楽しみだな…だな!」



今度はお弁当も持って行こうねとレナははしゃぎだす。



「にしても…俺はただ風邪をこじらせただけなのに皆大袈裟だなー…」

「大袈裟じゃないよー!皆圭一君のこと心配してたんだよ…
風邪っていうのは――特に病み上がりが、ちょっと気が緩んだだけで大変な事になるって言うし、
今日は無理しないで早くご飯食べてしっかり寝てね?…ね?」

「………ぷっ、はは…うちのお袋みたいだな」

「えっ?……ちょっとお説教みたいになっちゃったかな…かな?」



――何にせよ、気を使ってくれているという訳だ。
たまに風邪なんかを引くと周りの人が急に優しくなるというのは昔から知っていたが、
普段から優しいレナは…数日前からずっとこの調子だ。
いつか俺の為に世界中のありとあらゆる薬を探す旅に出かけてしまいそうで怖い。



「レナはいつでも俺の心配をしてくれるんだな」

「………う、うん……その、ね…☆」



レナは照れ隠しにもなっていない照れ隠しで もじもじと顔を赤くする。
可愛いなあ、やっぱり。
ぼーっと見つめていると目が合って、なんだかこっちまで恥ずかしくなった。
いつの間にかレナも俺もよく分からない奇妙な奇声を上げる。



「えーっと………えへへへへへへ…」

「何笑ってるんだよ……ははははははは…」

「だって圭一君が……あははははは…」



互いに目を泳がせ頬を染める二人の男女の、奇妙な光景だった。
その視線は交わることはなく明後日の方向を向いていたけど、お互いの気持ちは一緒だった。
何が切っ掛けだったのかすら忘れてひたすら照れ隠しに笑い合う。



「はは………あっ、あの、レナ……」

「は……な、なに?」

「その……何だ、」



――冷静(クール)になれ前原圭一。
梨花ちゃんじゃないが、ふぁいと、おーだ。




「うん………」

「………手繋いでもいいか…?」

「はぇっ…?」

「…………」

「…………」







――うおおおおおおぉぉぉおおっおおお!!

な、なんだこのダメージは…!(自殺行為だったか…ッ!)
いきなり変な顔をされ俺はたじろいだ。
何なんだ、この、こっぱずかしさは。
レナをからかう時、わざと歯の浮くようなキザな台詞をよく吐くのだが…これは果たして?

思わず、赤面。






「け、圭一君……」

「な、な、何だよ」





「………もう繋いでるのに聞くのはどうかと思うな…」





――ここからは開き直りが肝心だ。







「……風邪、うつっちゃうよ」


「手繋いだぐらいじゃうつりまセーン」

「はう……」

「それにもう風邪じゃありまセーン」

「圭一君…村の人に見られてるよぅ…」




―――――――――――――――

ひぐらしは綿流し編と鬼隠し編が好きです。
風邪気味な(というか気分悪くて診療所へ行く)圭一は結構出てるので風邪ネタ。(好きだな!
圭レナ以外に好きなのは三四富とか梨花×レナとか魅音×沙都子とか・・・
いや、知ってますよ。普通じゃねえCPだというのは・・・
マイナー好きだからCPが変な別れ方しちゃうんですよ。普通はレナ魅とか梨沙とかだよなあ・・
他にはアレだ、入レナとか面白そうだ(入江にジュデッカの影を見たッ!!)


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